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タグと階層構造 ドキュメントの管理・共有に求められるもの

社会人になってそろそろ10年経ちますが、その間に色々なドキュメント共有ツールを社内で使ってきました。一番最初に使っていたのはpukiwiki。社内サーバで管理されていて、手順書を作成したり、業務フローなど共有していました。 社会人3年目ぐらいになってくると、アトラシアンのconfluenceが登場。それからは前の会社をやめるまで、このconfluenceを6年ぐらい使い続けました。 confluenceは、人によってはあまり良い印象を抱かない人もいるかもしれないですね。実際、テーブルやインデントなどを挿入しようとするとよく崩れて、綺麗に見せるようにいじるというあまり本質的ではない作業で苦労することがありました。

このconfluenceでは、ドキュメントのページを階層構造で管理する事ができます。例えば、インフラチームの場合だと、以下のような階層構造を作ってドキュメントを管理するかもしれないですね。

インフラチーム --- 手順書
              |
              -- 議事録
              |
              -- プロジェクト
              |
              -- 技術 --- Apache
                      |
                      -- Tomcat

この階層構造、人によってイメージするモノが異なることが多くて、このページはどこの階層に所属すればいいのか分からないから、よくTMPという階層(もしくは、個人のページの階層)を作ってとりあえずそこに置いて後から決めようということになりがちでした。 (例えば、上で例に挙げた階層構造だと、Apacheの手順書を作った時に、人によって手順書の配下におこうとする人もいれば、技術の配下におこうとする人も出るかもしれません) ドキュメントのページをどこの階層に配置するかというのは、時間をとって話合いをすれば解決できるのかもしれませんが、エンジニアそれぞれ優先させないといけない仕事を持っていますし、正解は1つではないのでなかなか決まらないこともありどうしても後回しにされがちでした。

まあ、それでも、だいたいよく利用されるページとあんまり利用されないページがあるので、重要なページはブックマークをしておくことで、いびつな階層構造でも業務はまわっていました。 (新しい人が入って来ると、古い情報に惑わされたり、欲しい情報に辿り着くのに苦労するというのが、最初の1週間ぐらいは問題になる。でも、その新しく入ってきた人も直ぐに慣れるので大丈夫。)

2年ほど前に転職してからは、Qiita Teamを使っていました。Qiita Teamには、ドキュメントを階層化する機能がありません。 ドキュメントを階層化する機能がないと知って、これでどこの階層におくか、もう悩む必要がないんだなとほっとしました。 Qiitaの場合は、ドキュメントのグルーピングは、タグを利用して管理するようです。このタグ付けにも課題があり、人によって紐づけるタグが異なるので、タグによるグルーピングが有効に機能していたかというと、、、。 ドキュメントのページになんのタグを付与するかというのは、時間をとって話合いをすれば解決できるのかもしれませんが、エンジニアそれぞれ優先させないといけない仕事を持っていますし、正解は1つではないので 略)

ということで、だいたいよく利用されるページとあんまり利用されないページがあるので、重要なページはブックマークをしておくことで、若干いびつなタグ付けでも 略) (新しい人が入って来ると、古い情報に惑わされたり、欲しい情報に辿り着くのに苦労するというのが、最初の1週間ぐらいは問題になる。でも、その新しく入ってきた人も 略)

今年ぐらいになってから、Qiita Teamからesaというドキュメント管理ツールに移行することになりました。このesaというドキュメント管理ツールは、Qiita Teamにはなかった、階層構造でドキュメントを管理できる機能があります。(おやおや?) また前の会社のconfluenceのような運用となってしまうのか?この歴史の繰り返し、断ち切りたい。でも、そもそもドキュメントがある階層のどこか一つの地点に留まることができるという前提が間違いなのかもしれないですね。

昔のYahoo Japanはディレクトリ構造を辿ってサイトを探していましたが、いつの間にかGoogleのような検索ボックスに言葉を入力して目的のサイトにたどり着く方法に変わってしまいました。 元も子もない結論ですが、結局のところドキュメント共有ツールも最終的に磨いていかないといけない機能は、タグでも階層構造でもなくて、キーワードを入力したらいい感じに欲しいページを表示してくれる機能なのかもしれないですね。