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ランニングを20年以上続けて感じるテクノロジーの進化

自分はランニングをかれこれもう20年以上続けています。もう本当に長く続けているので、趣味というよりは生活の一部となっている感があります。ランニングって、ジャージと靴さえあれば他に道具がなくてもできるものなので、テクノロジーとは無縁な感じですが、20年前と今とではランニング環境もテクノロジーに合わせて進化しています。

今日は雪が降って家に篭っているので、その変遷を書いていきたいと思います。

20年前(SEIKO スーパーランナーズ

一番最初にテクノロジーの恩恵を感じたのは、中学生の頃にSEIKOのスーパーランナーズという腕時計を買ったことです。この時計はとても使いやすくて、グラウンドを1周した時のラップを測ったり、1時間のジョグをしたりするのに重宝していました。タイムを測るという用途でいえば、目で見なくてもボタンを押して操作できる分、真剣に走る時にはApple Watchよりもずっと使いやすいと思います。いまの中高大生は、どんな時計を練習で使っているのでしょうか?

10年前(ポッドキャスト, インターネット, GPS

一気に時代が10年ほど進みますが、社会人になりたてぐらいの頃からiPhoneポッドキャストを聴きながらランニングをするようになりました。ランニングを趣味と言うと、走っている時に何を考えているの?とよく聞かれたりするのですが、ポッドキャストを聴くようになってからは走りながら情報を消費するようになったので、考えている時間はなくなりました。もはや、”走っている時に何を考えているの?”と言う質問は死語です。

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iPhone を使うとインターネットにも接続できるので、ふと気になったことを調べたりメモしたりできるようになったのは地味に便利です。

また、この頃からGPSの恩恵を受けられるようになってきました。新しいランニングコースを開拓しようと知らない道を走ってみても、GPSがあればいまどのあたりにいるのか分かるようになります。中学生の地図の上にランニングコースを書いていた自分に、GPSを届けてあげたいです。

5年前(キャッシュレス, スマートウォッチ, ランニングアプリ)

10年前の状況でも割と満足していたのですが、ここ数年のランニング環境の進歩は妥協を知りません。キャッシュレスの進化は、ランニング中の飲み物へのアクセスを大幅に向上させました。2015年よりも前ぐらいまでは、ランニング中に飲み物を購入するためにはポケットに小銭かクレジットカード(!)を持って走っていたので不便でした。しかし、2010年代後半から登場したスマートウォッチとキャッシュレス決済によって、小銭もクレジットカードも持ち歩く必要はなくなりました。Suica, iD, QuickPay, バーコード決済に対応した自動販売機が広く普及するようになり、Apple Watch でピッとすればすぐに購入できます。2010年代前半にもEdyなどあったのですが、まだこの頃は現金のみの自動販売機が多く、あまり利用できませんでした。

ランニングアプリもこの頃から増えてきて、自分がどこを走ったのか、1ヶ月あたりに何キロを走ったのかをデジタルで記録できるようになりました。いまの中高生はスマートウォッチを練習中に使って良いのかわかりませんが、利用していたら練習の記録を付けるのが大分楽になっているのではないかと思います。

3年前(AirPods, YouTube

まだまだ進化は止まりません。AirPods の登場です。AirPodsの登場以前は、iPhoneで音楽やポッドキャストを聴く時には有線のイヤホンを使っていたので、走るとたまに腕に引っかかったりして邪魔(慣れるとあまり感じなくなるのですが)でした。無線の bluetooth 型イヤホンもあるにはあったのですが、使い勝手があまりよくありませんでした。

AirPods は無線式のイヤホンなので腕にケーブルが引っかかることは全くありません。初期のAirPodsは片方しか充電されなかったりとか、iPhone にうまく接続できないとか、錆びたりとかと、使うにつれて色々と不具合が出てきたのですが、いま利用している第3世代の AirPods は不具合の頻度が大分下がったと感じます。もし、ランニングで AirPods を検討されているのであれば、第2世代よりも少し料金は高いですが圧倒的に第3世代をお勧めします。ちなみに、AirPods Pro は密閉型のため走ると非常に違和感を感じるので全くお勧めできません。

この頃から YouTube の経済・ビジネス・歴史・金融など大人向けのコンテンツが大分充実するようになったので、ポッドキャストから YouTube をよく聴くようになりました。そして、それに合わせて広告の数もどんどん増加するので、いまでは YouTube Premium に加入しています。お金はかかりますが、広告に邪魔されることがなくなり、ランニング中にスキップボタンを押す必要がなくなるので、ランニングで Youtube を聞いている人には本当にお勧めです。

現在(ポイ活健康アプリ)

いやいや、流石にもうこれ以上はないでしょと思っていたのですが、ランニング環境はさらに改善が進んでいます。pepup(IT健保のアプリなので一般の人は対象外)やラントリップなど、ランニングやウォーキングをするとポイントの付くアプリがたくさん登場するようになり、ランニングをするだけで経済的なメリットを得られるようなってきました。複数のアプリを組み合わせると、大体1回のランニングで10~20円ぐらいの利益を得ることが出来ています。そんなに大きな金額ではないですが、中高生にとっては続けるとあなどれない金額になるのではないかと思います。

PepUp

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ラントリップ - ランニングの計測・SNSアプリ -

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まとめ

この20年ほど(特に直近10年)で、ランニング環境はテクノロジーの進化のおかげで本当に良くなりました。ランニングコースが SNS で紹介されるようになり、東京マラソンなどの大会が普及し、健康志向の高まりもあって、ランニング時のランナーとのエンカンター率は20年前と比べると大分高まっていると感じます。実際、データ上でも増えているようです。1998年と比べると2倍に増えているようなので、単純計算でエンカウント率も2倍というわけです。

prtimes.jp

それもそのはずで、昔はランニングをすると体が鍛えられるだけでしたが、いまはランニングをすると体のみだけではなくて、YouTubePodcast であたまも鍛えられて、少しだけお小遣いも入ってくるようになっているわけで、ランニングで得られるメリットはテクノロジーの進歩と共に増大しました。

もう昔のジャージと靴のみのスタイルでランニングをするのは難しいです。これからの更なるテクノロジーの進化に期待です。個人的には、1人暮らしのランニング時に家の鍵を持っていかないといけない問題を解決する、スマートロックの進化に期待しています。